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『セブン』(1995年)/「七つの大罪」をモチーフにした衝撃作!

『セブン』(1995年)/「七つの大罪」をモチーフにした衝撃作!

大ヒットした映画『セブン』について、概要や感想を紹介します。

「後味の悪い映画」でも多々取り上げている作品であるため、概要をご存知のかたも多いでしょう。

雨が降り続く陰鬱な都会で起こる事件が描かれています。

これも少し古い映画になりますが、お付き合いください。

※この記事はネタバレを含みます。

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映画『セブン』概要

ある大都会。退職まで残り1週間のベテラン刑事ウィリアム・サマセットは、新人刑事であるデビット・ミルズと死体発見現場へ。そこにあったのは肥満の男の遺体で、彼は食べ物に顔をうずめた状態で絶命していた。手足を拘束され「食べること」を強要された状態だったことが判明し、警察は殺人事件と断定。そこでサマセットは「GLUTTONY(暴食)」という犯人からのメッセージを発見する。すぐに次の殺人が起こり……。

衝撃的な事件が続くものの、刑事たちは後手に出てばかり。あげくのはてに犯人は警察署に自首。そこからが面白いのです。

映像的に1番苦手なのは「GLUTTONY(暴食)」。

他も強烈ですが、冒頭だけあってインパクトは強いですよね。

しかし本編中では、直接的な乱闘シーンなどはありません。『WRATH(憤怒)』以外、刑事たちは後から現場に到着します。

セブンの映画情報→Yahoo!映画

なぜサマセット刑事は疑われたのか

以前この映画の主要人物の1人である「刑事のサマセットがあやしい」というレビューを見かけました。なんとなく印象に残るレビューです。

そこで、記事を書くにあたり、公開前に購入していた1996年発刊のノベライズを読み返してみました。25年経過しているわりには表紙が綺麗な状態です。『羊たちの沈黙』と同じように、これも手放せない1冊です。

主要な人物の1人であるベテラン刑事ウィリアム・サマセットは、退職まであと1週間。このサマセットを演じているのは、モーガン・フリーマンです。「退職間近」「モーガン・フリーマン」と聞いて、年配の刑事を思い浮かべる人も多いはず。

しかし事件発生当時のサマセット刑事、実は、まだ45歳。刑事としては23年目。体力的な衰えが出る時期なのは理解できるものの、年金受給開始まではおそらく残り10年。(※2021年3月調べ。定年制度自体は廃止されているとのことですが警察官などは対象外、州により違うものの、55歳以上。年金の受給開始は勤続30年以上で55歳、20年で60歳、という話から。ただし映画公開当時の状況までは不明)

事件直後に撤回しているため、サマセットが次の仕事を決めない状態で引退を決意したのは明らかです。退廃した街で17年も刑事をしていたら、辞めたくなるのも仕方ない気がしますよね。そして引退の撤回については、ノベライズ最後の1行で理由が明記されています。

そしてレビューでは「ミルズの妻トレイシーの妊娠について知っていた人物は、サマセット(と犯人だけ)」という話もありました。ただし、これは、犯人がトレイシーから聞いたという記載があるため問題ないかもしれません。

引退の撤回って簡単なのか?とは感じますが、あやしくはあるものの、サマセットは無関係だと考えています。

映画『セブン』感想

公開当初は見に行く予定がなかったので、ノベライズを購入して読みました。

しかし、その直後に映画を見に行くことに。結末を知っていたら楽しめないかと思いきや、予想以上に楽しめました。

ラストのブラッド・ピットの葛藤する姿が、とにかく良いです。刑事としては問題があるのは分かります。それでも人間的だと感じます。

妻のトレイシーを演じているのはグウィネス・パルトロー。この映画で、ただひとり、清涼感があります。それなのに、あの結末。ミルズの気持ちも理解できるというものです。

前回登場した『羊たちの沈黙』ほどではないものの、『セブン』も繰り返し見ている映画の1つ。見るたび、やりきれない気持ちになります。

何の救いもないため、ハッピーな気持ちになりたい時にはおすすめできません。

それでも、映像、演技、ストーリー、どれをとっても面白い作品だと感じます。